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講師紹介

中村新男 (なかむらあらお)

中村新男 (なかむらあらお)
経歴
  • 名古屋大学名誉教授
  • 名古屋産業科学研究所上席研究員

講師プロフィール

北海道生まれ。東京大学物性研究所、エコール・ポリテクニク(フランス)、東北大学工学部を経て、名古屋大学工学部助教授・教授・定年退職、(公財)豊田理化学研究所フェロー、現在に至る。
私の主な研究分野は、半導体などの固体における光と物質の相互作用、光に対する応答特性を理解する研究であり、超短パルスレーザーなどいろいろなレーザーを使った分光学が主な手法です。ナノテクノロジーという言葉が使われる十数年前に始めた超微粒子・微結晶の光物性・非線形光学の研究が、現在のカーボンナノチューブ・グラフェンの研究につながっています。非線形光学特性の研究は、“光で光を制御する”フォトニック材料の研究です。ナノスケールの構造と電子状態・物性を直接的に観測・理解するためにSTMなどのナノプローブ顕微鏡による研究も行いました。超高速レーザー分光の展開として、強相関物質である銅酸化物・マンガン酸化物の “光で物性を制御する”(光誘起相転移)研究も履歴のひとつです。

講師からのメッセージ

光は、照明はもとより材料の評価や通信、記録、センサなどいろいろなところで使われています。光学は、ギリシャ時代のユークリッドからガリレオ、ニュートン、マックスウェルに引き継がれて、量子論の誕生に決定的な貢献をした学問です。「物質とのかかわり」の視点から光を学ぶことは、21世紀の科学と技術の礎になるでしょう。
(心がけていること)
志のある研究をしたい。流行している研究に興味を持つことも大切ですが、その底流にある本質をつかむこと。川には地表にでていない伏流というのがあり、表にあるものだけが川ではありません。伏流が大きな流れをつくる「伏線」、基礎になっているのではないでしょうか。

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