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　この度、名古屋産業科学研究所の研究機能強化を図るべく従来の現役でご活躍の先生方に加え、名誉教授となられました先生方にもご参加いただき、所内に研究部創設の運びとなりました。
　現在の世界経済は今更申すまでもなく米国のサブプライム問題に端を発した未曾有の大不況下にあり、モノ作り拠点の当地におきましてもこの影響を大きく受けております。この状況からの脱出は喫緊の課題であります。これには過去とは違う新しい何かを作り出すことでありますが、企業の努力だけで解決をするには課題が大きすぎ、産官学が連携して事に当たることが必要でありましょう。
　斯くのごとき時に本研究部が創設されたことは真に時機を得たものであります。研究部長を拝命し、従来行われて参りました産学の技術移転、官学連携業務は勿論のこと新たに産官学連携の潤滑油的な役割も本研究部が担っていこうと考えております。新設研究部にご理解を賜り引き続いてのご支援をお願い申し上げます。
　研究部活動につきまして皆様方にもご承知おきいただきたく年次報告として、第一回目のご報告をここにいたしますが、理事長挨拶でも述べられておりますように初回ということで不十分な所が多々あると存じます。ご高覧いただきご意見を賜れば幸甚に存じます。